2008.7.9

ラグビーW杯2003奮闘記(6)

「ラグビーワールドカップ奮闘記」
~ひたむきにひとつひとつ心をこめて~
元ラグビー日本代表テクニカルスタッフ 村田祐造

『第1章 思考は現実化して』

 連載 第6回!

   ●思考は現実化する!日本代表テクニカルに・・・!

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この時点で、出来るあてはまったくなかった。
しかし、できませんと答えてしまったら、それで終わりだ。

『できない』のではない、『まだできない』だけだ。

「どうやったらできるか考えて努力すれば必ずできるようになる」
という信念を私はラグビーから学んでいた。

高校でラグビーを始めた当初、私はスクラムハーフからの
高いパスがどうしても捕れなかった。

叩き落してばかりいたら「バレーボールじゃねんだぞ!」
と怒られたぐらい、私はへたくそだったのだ。

それが今ではトップリーグの選手なのだ。
『できない』のではない、『まだできない』だけだ。

あきらめなければきっとできる。
いや、私ならできる。

今やるべき行動と方法を理詰めで徹底的に考えて、
できることを継続して努力すれば、何でもできるはずだ。

毎朝の筋肉痛。開発の難しさ。
ラグビーの練習との両立。

練習が終わるとまた会社に戻ってパソコンに向かった。

ラグビーも仕事も両方厳しかったが、お互いに気分転換にもなり、
リンクしていて厳しくても楽しい日々だった。

「信じて努力すれば、きっとできる」
ラグビーで学んだ信念が私を支えてくれた。

半年後、改造した分析ソフト「PowerAnalysis」を向井監督に再び見て頂いた。
向井監督はひざを叩いて喜んでくれた。

「これだよ!いいね。言った通りに作ってきてくれたな。よし使おう!
村田も三洋の選手で大変だろうが、日本代表チームのテクニカルスタッフに加わってくれ」

話は即座に決まった。

涙が出るほど嬉しかった。

大学院の研究テーマを変更する時の、
あの淡い期待が的中して私は日本代表のテクニカルスタッフになった。

「思考は現実化する」というアメリカの成功者にインタビューして
成功法則を研究したナポレオン・ヒルの言葉を実感した。

本当に実現するんだ! 

まるで漫画のようだった。

    次回へ続く・・・